電子ピアノの選び方(大人向け)

電子ピアノの選び方【大人の初心者がおさえるべき4つのポイント】

電子ピアノのポイント
ピアノの先生
ピアノの先生
はじめまして。
私はヤマハ音楽教室で講師をしています。

最近は、大人になってからピアノを始めたいという方がとても増えています。

趣味でピアノを始める方には、電子ピアノが人気です。

でも…

  • 電子ピアノって、なんでこんなにたくさん種類があるんだろう…
  • どうやって選んだらいいのかさっぱりわからない。
  • メーカーや、価格によってどんな差があるの?

初めての電子ピアノ選びにはわからないことも多いですよね。

そこで、

今回は、大人になってからピアノを始めたい方のために、電子ピアノ選びのポイントをお伝えします。

具体的には、

  • ピアノの基礎知識
  • 電子ピアノを選ぶときにおさえるべき4つのポイント
  • 大人の初心者におすすめの電子ピアノ

の順番でお伝えしていきます。

ピアノの基礎知識

ピアノの基礎知識

ピアノの種類

ピアノは、次の3種類に分けられます。

①アコースティックピアノ

②電子ピアノ

電子ピアノ
③キーボード

キーボード

アコースティックピアノは、さらに次の2種類に分けられます。

①-1 グランドピアノ

グランドピアノ
①-2 アップライトピアノ

アップライトピアノ
① アコースティックピアノ ①-1 グランドピアノ
①-2 アップライトピアノ
② 電子ピアノ
③ キーボード

音が鳴る仕組み

アコースティックピアノ

アコースティックピアノは、中に弦があります。

鍵盤を押すと、鍵盤とつながったハンマーが弦を打ち、音が鳴ります。

電子ピアノ、キーボード

電子ピアノやキーボードには、弦がありません。

鍵盤を押すと、その動きをセンサーが感知して、電子音源が鳴ります。

電子音源は、アコースティックピアノを録音して作られています。

ピアノの先生
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アコースティックピアノと、電子ピアノやキーボードは、音の鳴る仕組みが違うんです。

アコースティックピアノのデメリット

アコースティックピアノは、美しい響きが魅力ですか、次のようなデメリットがあります。

  1. 値段が高い
    ■新品で40万円〜300万円
    ■中古で20万円〜60万円が主流。グランドピアノなら1,000万円以上のモデルもあります。
  2. 大きくて、置き場所が限られる
  3. 音が大きい
  4. 定期的に調律が必要
ピアノの先生
ピアノの先生
アコースティックピアノのこれらのデメリットを解消したのが電子ピアノです。

電子ピアノのメリット

電子ピアノには、次のようなメリットがあります。

  1. アコースティックピアノに比べると値段が安い
    ■新品で5万円前後~
  2. アコースティックピアノに比べて軽量コンパクト
  3. ご近所や時間帯を気にすることなく練習ができる
    ■音量を変えられる
    ■ヘッドホンで練習ができる
  4. 調律をしなくていい
ピアノの先生
ピアノの先生
趣味でピアノを楽しみたい大人の方には、空いた時間にいつでも練習ができる電子ピアノがおすすめです。

大人のピアノ初心者が電子ピアノを選ぶときにおさえるべき4つのポイント

大人のピアノ初心者が電子ピアノを選ぶときにおさえるべき4つのポイント
ピアノの先生
ピアノの先生
電子ピアノは、種類がたくさんあって、どうやって選べばいいか迷ってしまいますよね。

大人のピアノ初心者の方は、次の4つのポイントをおさえた電子ピアノを選んでいただくといいですよ。

  1. 鍵盤の重さ
  2. 鍵盤の素材
  3. センサーの数
  4. 同時発音数

1つずつ、詳しくお話しますね。

鍵盤の重さ

ピアノ教室に通う予定の方は、特に注意してほしいポイントです。

なぜかというと、電子ピアノの鍵盤の重さは機種によってかなり違うからなんです。

ピアノ教室ではアコースティックピアノを使うことがほとんどです。

アコースティックピアノの鍵盤は、重みがあるので、家の電子ピアノの鍵盤が軽すぎると、ギャップが大きくなります。

家でたくさん練習してるのに、レッスンではうまく弾けない

ということになりかねません。

鍵盤の素材

ピアノは弾いていると、指が汗ばんできます。

汗をかくと鍵盤の上で指がすべりやすくなってしまいます。

そのため、高級なアコースティックピアノの鍵盤には、吸水性に優れていて、肌触りがいい象牙が使われています。

電子ピアノの鍵盤にも、象牙のように吸水性に優れていて、肌触りのよい素材が使われている機種があります。

メーカーによって、その素材を使った鍵盤の呼び方が違います。

ローランド アイボリーフィール
カワイ アイボリータッチ
ヤマハ 象牙調、黒壇調仕上げ鍵盤

この鍵盤には、

  • 汗をかいても指がすべりにくい
  • 鍵盤に爪が当たったときのカチカチという雑音を減らす
  • ホコリがつきにくい

といったメリットがあります。

センサーの数

電子ピアノの鍵盤にはセンサーがついていて、鍵盤を押すと、センサーが指の動きを感知して、音が出る仕組みになっています。

なぜセンサーの数が大事かというと、センサーが少ないと、指の動きをしっかりとキャッチできないからです。

ピアノを弾くときは、楽譜どおりに指を動かすだけではなく、強く弾いたり弱く弾いたりして、曲に表情をつけていくことが、とても大切です。

ピアノの先生
ピアノの先生
これからピアノを始めようと思っている方には、まだピンとこないかもしれませんが、ピアノの演奏には、強弱の表現がとても大切です。

入門用の楽譜にも、強弱を指示する記号が書いてあるはずです。

f
(フォルテ)
強く弾く
p
(ピアノ)
弱く弾く
cresc.
(クレッシェンド)
だんだん強く
decresc.
(デクレッシェンド)
だんだん弱く

電子ピアノのセンサーの数が少なかったり、精度がよくないと、強く弾いても弱く弾いてもあまり音の大きさが変わらないということがあります。

また、センサーの性能や数は、音を速く弾くときにも関係があるんです。

センサーが少ない電子ピアノでは、速い指の動きに反応できず、

弾いているはずなのに音が鳴らない!

ということもあるんです。

センサーの数が3つ以上の電子ピアノがおすすめです。

同時発音数

アコースティックピアノは、ペダルを使えば、88個の鍵盤、全ての音を同時に出すことができます。

でも、電子ピアノは、同時に出せる音に制限があります。

ピアノの先生
ピアノの先生
同時発音数とは、同時に出せる音の数のことです。

たとえば、同時発音数が16音の電子ピアノだと、17音目を出したときに、最初の音が突然消えてしまいます。

現在は、同時発音数が無制限の電子ピアノも出ているんですが、ピアノの演奏上、同時発音数が64音以上であれば、問題ありません。

ただ、同時発音数は多いほど音も豊か。

次に、紹介する電子ピアノの同時発音数は128音以上です。

大人のピアノ初心者におすすめの電子ピアノ

大人のピアノ初心者におすすめの電子ピアノ
上のパートでお伝えした4つのポイントをおさえた電子ピアノをご紹介します。

お値段をおさえたい方におすすめ

この価格で、4つのポイントをおさえているのはさすが、高コスパのカシオです。

オーケストラの演奏に合わせてピアノパートを弾けたり、内蔵曲の右手または左手パートを消して片手ずつ練習できたりと楽しく弾ける機能もいろいろ。

ピアノの先生
ピアノの先生
10万円未満でこのクオリティはすごいです。
サイズ 幅 139.1㎝×奥行 29.9㎝×高さ 79.8㎝

表現力にこだわる方におすすめ

ローランドの電子ピアノは、センサーの性能がよく、強弱の変化がつけやすいんです。

ピアノの楽譜には、強弱を指示する記号だけではなく、次のような演奏の表現を指示する用語もたくさん出てきます。

cantabile
(カンタービレ)
歌うように
leggero
(レジェロ)
軽やかに

ローランド「RP-501R」は、センサーの性能がいいので、幅広い演奏表現ができます。

ヘッドホンの性能もよく、つけていることを忘れるほど、自然な響きです。

アコースティックピアノに近い鍵盤タッチにこだわる方におすすめ

カワイの「CN27」の強みは、鍵盤です。

同じ価格帯の電子ピアノの中では、一番グランドピアノに一番近い、しっかりとした弾きごたえの重みのある鍵盤です。

ピアノの先生
ピアノの先生
カワイの「CN27」は、我が家にもあるんです(^^)

私がカワイの「CN27」を弾いた感想は、カワイの電子ピアノ「CN27」の口コミ 【ヤマハ講師が購入しました】に書いています。

ピアノ教室へ通うという方には、鍵盤はとても大切です。

家の電子ピアノの鍵盤が軽いと、ピアノ教室のアコースティックピアノとのギャップが大きくなってしまい、うまく弾くことができません。

ピアノの先生
ピアノの先生
鍵盤タッチにこだわる方には、カワイ「CN27」がおすすめですよ。
追記

「CN27」の後継機種「CN29」が発売されています。

CN27→CN29の変更点
  1. CN29にはオンキヨーテクノロジーを搭載
  2. 7セグメントLED→有機ELディスプレイ
  3. レッスン曲が181曲→200曲に
  4. CN29のレッスン曲にショパンワルツ集が追加
ピアノの先生
ピアノの先生
オンキヨーテクノロジーが搭載されたことで「音質」がとても良くなりました

詳しくは、カワイCN29のヤマハ講師によるレビュー【CN27との違いや価格の差とは】で書いています。

アコースティックピアノのような響きにこだわる方におすすめ

アコースティックピアノのような響きで選ぶならカシオのPX-870 です。

アコースティックピアノは、鍵盤を押して弦をたたくと、他の弦も共鳴して、独特の豊かな響きが生まれます。

電子ピアノには、弦がないので、共鳴はないのですが、アコースティックピアノの共鳴による響きを徹底的に追求したのが、このPX-870 です。

  • 共鳴音
  • 響き
  • 音の消え方

など、アコースティックピアノのような自然な音色が魅力です。

連打やトリルをきれいに弾きたい方におすすめ

突然ですが、

ピアノの先生
ピアノの先生
ピアノは、同じ鍵盤を1秒間に何回弾くことができると思いますか?

グランドピアノの場合、1秒間に約14回ほど、続けて同じ音を弾くことができます。

でも、電子ピアノの場合は、機種によってさまざまなんです。

同じ鍵盤を続けて弾くことを同音連打というんですが、センサーの性能がよくないと、すばやい指の動きをセンサーが感知できなくて、音がとんでしまいます。

ピアノの先生
ピアノの先生
ちゃんと弾いているはずなのに音が鳴らないんです。

ヤマハの電子ピアノは、独自のセンサーにより、同音連打に強いんです。

「エリーゼのために」など、いろいろな曲で出てくる連打やトリルも、とても弾きやすいのがヤマハの電子ピアノの特徴です。

2019年4月に、後継機種「YDP-164」が発売され、「YDP-163」は、2019年3月で生産完了品となりました。

「YDP-163」「YDP-164」の大きな違いは次の3つです。

  1. 音源が良くなった
  2. 黒鍵が黒檀調仕上げになった
  3. スピーカーの形が真円形になった

音源は、ヤマハ最高峰のグランドピアノ「CFX」を1鍵1鍵、録音して作られています。

スピーカーの形が、真円形になったこともあり、

  • 音色
  • 音の立ち上がり
  • 音の消え方

など、グランドピアノにとても近い音になっています。

ピアノの先生
ピアノの先生
ヤマハ「YDP-164」は、「YDP-163」に比べて「音」がとても良くなりました。

でも、「YDP-163」も電子ピアノを選ぶときにおさえるべき4つのポイントは、おさえています。

後継機種が出たことで、以前より値段が安くなっているのでおすすめです(^^)

まとめ

大人のピアノ初心者の方が、電子ピアノを選ぶときにおさえるべきポイントを4つお伝えしました。

  1. 鍵盤の重さ
  2. 鍵盤の素材
  3. センサーの数
  4. 同時発音数

4つのポイントをおさえた電子ピアノは、価格が上がりますが、ピアノの演奏を楽しむために大切なポイントです。

この4つのポイントを満たしていない電子ピアノでは、ピアノを続けるにつれて、物足りなくなっていくはずです。

ピアノを続けられるかわからないのに、高価な電子ピアノはいらない

という方は、はじめはキーボードを購入されるのもいいと思います。

キーボードについては、【電子ピアノとキーボードの違い】ピアノ未経験の大人はどっちを選ぶべき?で詳しく書いています。

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