ピアノの先生
ピアノの先生
こんにちは。
私はヤマハ音楽教室でピアノ講師をしています。

ヤマハ演奏グレード7級の練習を始めたものの、

初見がどうしても止まってしまう
即興演奏の変奏が思いつかない

と壁にぶつかっていませんか?

「どうやって練習をしたらいいのかわからない!」

という声もよく聞きます。

今回は、ヤマハ講師が「7級グレードのコツ具体的な練習法」を

  1. ヤマハ演奏グレード7級Bコース【試験内容】
  2. 初見演奏のコツと練習法
  3. 即興演奏攻略完全ガイド

の順番で解説します。

ヤマハ演奏グレード7級Bコース【試験内容】

ピアノ演奏グレード7級(Bコース)の試験内容は次のとおり!

  1. 自由曲(2曲)
  2. 初見演奏
  3. 即興演奏
  4. 聴奏

出題される調は、以下の8つ!

長調 ト長調、ニ長調、ヘ長調、変ロ長調
短調 イ短調、ホ短調、ニ短調、ト短調

出題される和音は、

Ⅰ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅴ7、Ⅱ

です。(和音は、必要に応じて転回形を使います。)

初見演奏のコツと練習法

初見演奏の力は、短期間で向上するものではありません。

そのため、グレード練習を始める頃には、受験級レベルの課題がそれなりに弾けるようになっていることが理想です。

しかし、

もうすぐグレードだけど初見演奏が苦手!

というお子さまもいると思います。

そこで、短期間でも効果が出やすい「初見演奏のコツ練習法をお伝えします。

初見演奏のコツ

初見演奏は「音楽が流れていること」がとても大事!

音が合っていても、止まったり、テンポが揺れると評価が下がってしまいます。

音楽の流れを止めないためには「弾いているところより先の楽譜を見ること」が欠かせません。

また、予見では次の2つに注意しましょう。

  1. はじめに調、拍子を確認する
  2. 弾きにくそうなところを要チェック

初見では次のようなところで止まってしまう人が多いです。

  • 臨時記号が出てくる
  • 単音から重音、和音に変わる
  • 細かいリズムが出てくる

こうした部分は、予見で重点的に見ておくといいですよ!

それから、7級の初見課題では「Moderato」「Allegretto」など速度の指示があるため、テンポも大事!

弾く前に頭の中でカウントをしてから、落ち着いて弾き始めましょう。

初見演奏の練習法

初見演奏が苦手な方のための練習法は次の4つ。

①②は基本の練習、③④は特に苦手な方に向けた練習です。

  1. カデンツを弾けるようにする
  2. 弾けるようになった課題を繰り返し練習する
  3. 音符を目で追いながら歌う
  4. 左手を弾きながら右手を歌う

カデンツを弾けるようにする

7級の演奏グレードの初見では、決まった和音進行の型(カデンツ)が出てくることがとても多いです。

そのため、カデンツパターンを練習しておきましょう。

カデンツ

7級で出題される全ての調でスラスラ弾けるようにしておきましょう。

ピアノの先生
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カデンツは、初見演奏だけでなく即興演奏、聴奏でも役に立ちますよ。

弾けるようになった課題を繰り返し練習する

受験前になると7級練習問題集などに取り組むと思います。

初見演奏の課題は、1回きりで終わらせず、スラスラ弾けるまで繰り返し練習しましょう。

そのとき大事なのは、音符を目で追いながら弾くこと。

繰り返しの練習で覚えてしまうこともありますが、楽譜を見ずに弾くと、初見のトレーニングにならないからです。

また「弾いているところより先の楽譜を見ること」を意識し、音楽の流れが止まらないようにしましょう。

そして、強弱記号はもちろん「フレーズの山」を見つけて表現することも大切ですよ。

音符を目で追いながら歌う

7級の初見課題、片手ずつでも止まってしまうところがある。

という場合、まずは「音符を目で追いながら歌う」練習を取り入れましょう。

回り道に思うかもしれませんが「読むこと」に集中できるため、読譜力を向上させることができますよ。

また、音程を意識して歌うことで「楽譜を見て音を想像する力」も育ちます。

「楽譜を見て音を想像する力」が育てば、初見力が大きくアップしますよ。

たくさんの初見課題に取り組むのも大事!
下のような初見演奏のための練習書もありますよ!

左手を弾きながら右手を歌う

7級の初見課題、片手ずつなら弾けるけど両手だとたくさん止まってしまう。

という場合「左手を弾きながら右手を歌う」練習が効果的!

右手を動かす負担をなくした上で、ト音記号とヘ音記号を同時に読む練習ができます。

即興演奏攻略完全ガイド

7級ピアノ演奏グレードBコースの「即興演奏」は、以下の流れで進めます。

  1. 課題のメロディを弾く
  2. メロディに和音をつけて弾く(和音はベタ弾き)
  3. 和音を伴奏の形に変えて弾く
  4. 曲全体を変奏

8級までと比べると、一気にむずかしくなり不安な方も多いと思います。

即興演奏の具体的な練習法を次の2ステップにわけて解説します。

  1. 拍子ごとに伴奏形のパターンを考える
  2. 非和声音とアルペジオをマスター

最後には、すぐに取り入れられる「やさしい変奏法」も紹介します。

ピアノの先生
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即興演奏が苦手な方は是非、チェックしてくださいね。

拍子ごとに伴奏形のパターンを考える

7級で出題される拍子は、4/4、3/4、2/4、6/8です。
それぞれの拍子で、伴奏形を2パターン以上考えておきましょう。

なぜ2パターンかというと

  • 伴奏形で弾くとき
  • メロディ変奏をするとき

で、伴奏の形を変えると加点要素になるからです。

余裕があれば、2パターンより多く用意しておきましょう。
曲の雰囲気やテンポに合った伴奏形を選べると、評価もよりアップしますよ。

非和声音とアルペジオをマスター

今から、メロディ変奏で使える非和声音をいくつかお伝えします。

非和声音を使ってたくさんの即興課題に取り組みましょう。

繰り返し練習をしているうちに、変奏のアイデアが浮かぶようになりますよ!

7級の即興演奏では、次のような非和声音を使うのがおすすめ!

  1. 刺繍音(ししゅうおん)
  2. 経過音(けいかおん)
  3. 倚音(いおん)

上の非和声音のほか、アルペジオも使うと華やかになりますよ。
それでは、順番に解説していきます。

解説には下の課題を使っています。

刺繍音をマスターしよう!

メロディ変奏、どうやって練習すればいい?

という質問をよくいただきますが、私のおすすめはまずは刺繍音(ししゅうおん)をマスターすること!

刺繍音はどんな課題でも使いやすく、また元のメロディの音から始めるため、やりやすいからです。

刺繍音とは

ある音(和声音)から隣の音(2度上または下)へ移動して、すぐ元の音に戻る非和声音のこと。

刺繍音をト長調の音階につけると、下の画像のようになります。

刺繍音をト長調の音階につける

ちなみに、刺繍音は和声音から始まらなければいけません。

下の楽譜の1小節目には「ソシレ」の和音がつきます。
そのため、メロディの「シ」と「レ」は和声音なので刺繍音をつけられますが、「ド」にはつけられません。

経過音を入れてみよう

経過音とは「2つの和声音の間をつなぐ音」のことです。

経過音

メロディが一つ飛ばしになっているところは、経過音を入れやすいですよ。

倚音

倚音とは、強拍に現れ、2度上または下の和声音に移動する非和声音のことです。

倚音は、いきなり現れるためインパクトがあります。

表現に気をつけて演奏できると、とてもかっこよくなりますよ!

刺繍音のはじめの和声音を省くと倚音です。

そのため、刺繍音をマスターしていると、倚音も自然と使えるようになりますよ。

アルペジオに挑戦!

アルペジオとは、和音構成音を1音ずつ順番に鳴らす弾き方のことです。

アルペジオを入れると、変奏が華やかになります。
曲の後半で入れると効果的!

かんたんな変奏方法

ここまで非和声音についてお伝えしてきました。
非和声音を取り入れることで変奏の幅が広がり、6級以降の試験でも役に立ちます。

とはいえ、これらを自分のものにしてパッと使えるようになるには、毎日コツコツと練習を続けていく必要があります。

もう、試験日まで時間がない!
すぐに即興ができるようになる方法を教えて!

という方におすすめの「すぐに取り入れられる変奏法」が次の3つ!

  1. 休符を使う
  2. リズムを変える
  3. 同音連打

この3つの方法で変奏すると次のようになります。

課題のメロディの音以外はあまり使っていませんが、流れよく弾けば軽快で楽しい変奏になりますよ!

7級Bコース問題集

下が最新の改訂に対応した問題集です。
練習にはこちらを使いましょう。

また、ヤマハの楽譜ダウンロードサイト「ぷりんと楽譜」では、上記とは別の問題を購入できますよ。
(現在、販売されているのはvol.2。「ぷりんと楽譜」ではvol.1の問題集を配信しています。)

初見や即興は、多くの問題に取り組むことも大切です。

>> ヤマハ「ぷりんと楽譜」

グレード7級の合格率について

さいごに、よくある以下の疑問についてお答えします。

グレード7級って落ちることあるの?
合格率はどれぐらい?

7級の合格率についてですが、ヤマハが正式に公表しているわけではないため確実なことは分かりません。

しかし、20年以上の講師経験の中で「グレードに落ちた!」という話は、数件しか聞いたことがありません。

落ちることが少ない理由として、以下の2つがあります。

  • 担当講師が受験時期を判断している
  • 試験官のフォローがある

まず、グレードは受験時期の目安はあるものの「絶対にこの時期に受けなければいけない」と決まっているわけではありません。

そのため、担当講師は生徒に力がついたタイミングを見計らって受験時期を決めるのが一般的です。

また、試験当日は、緊張から普段の力が出せない生徒もいます。
その場合、試験官が緊張をほぐし、練習してきたことを思い出せるような声かけやフォローを行います。

とはいえ、あくまでも普段の力を引き出すためのフォローなので、明らかに準備不足と判断された場合は不合格になってしまいます。

でも、きちんと準備をしていれば、試験官の先生たちは、力を出せるよう味方になってくれますよ。
試験内容を理解し、一歩ずつ力をつけていきましょう!