ピアノの演奏法 PR

ピアノ発表会で緊張しない6つの練習法とメンタルの整え方

発表会で緊張しないために【緊張の予防法】をピアノ講師が伝授
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ピアノの先生
ピアノの先生
こんにちは。
私はヤマハ音楽教室でピアノ講師をしています。
発表会で緊張して間違えたらどうしよう…。

発表会が近づくと、そんな心配も出てきますよね。
一度でも失敗した経験があれば、より強く不安に思うのではないでしょうか。

でも、大丈夫!

緊張は予防できるんです!

緊張の予防法を

  1. 悪い緊張といい緊張
  2. 緊張をしないための6つの練習法
  3. メンタルを整える7つの方法

の順番で解説します。

悪い緊張といい緊張

緊張には、次の2種類があります。

  1. 悪い緊張(緊張が大きい)
  2. いい緊張(適度な緊張)

「悪い緊張」は、ドキドキしすぎて、いつもはしないようなミスをしてしまうことも…。

でも、「いい緊張」なら集中力が高まり、いつも以上に「いい演奏」ができることもあるんですよ。

つまり、適度な緊張は悪いことではありません。

そもそも、発表会で

まったく緊張しない!

なんて無理ですよね。

それなら、緊張を受け入れつつ

  • ふだん通りの演奏ができること
  • 演奏に集中できること

を目指しましょう。

悪い緊張をしないための6つの練習法

悪い緊張をしないための6つの練習法

悪い緊張をしないために、発表会までにやっておきたい練習法は次の6つ。

  1. いつも同じテンポで弾けるように
  2. テンポを落として練習
  3. 誰かに聴いてもらう
  4. 本番と同じ「服装」「靴」「髪型」で演奏する
  5. 暗譜を確実にする
  6. 余裕を持って弾けるまで練習

1つずつ、くわしく見ていきましょう。

いつも同じテンポで弾けるように

いつも同じテンポで弾けるように

発表会で「あるある」なのが、

いつもより速いテンポで弾き始めてしまう

というもの。

テンポが速くなると、いつも弾けているところで指がまわらなくなったりします。

すると、焦りから緊張が大きくなってしまうことも…

そうならないために、本番でのテンポを決め、メトロノームに合わせて弾く練習を取り入れましょう。

メトロノームなしで練習する時も、次の順番で弾き始めると◎!

  1. 弾く前にメトロノームでテンポを確認する
  2. メトロノームを消し、頭の中で曲の始めの部分を再生する
  3. 弾き始める

また、自分の演奏を録音しておいて、

  • 家事をしながら
  • 通勤中

などに何度も聴いておくのもおすすめ。

発表会当日も「椅子に座るなりいきなり弾き始める」のではなく、頭の中でふだんの演奏をイメージしてから弾きましょう。

テンポを落として練習

テンポを落として練習

1つ上でいつも同じテンポで弾くための練習法をお伝えしました。

でも、それとは別に「ゆっくり練習」も取り入れると◎!

なぜなら、暗譜の確認になるから。

いつも速く弾いていると、身体が覚えてしまい無意識に弾いている部分が出てきます。
本番で暗譜が飛ぶのは、そういう部分!

ゆっくり弾くと、無意識に弾いている部分がふとわからなくなることがあります。

そういう部分をしっかり確認し、頭に入れておきましょう。

誰かに聴いてもらう

誰かに聴いてもらう

発表会で、極度に緊張しないために、人前で弾くことに慣れておきましょう。

どうしても聴いてもらう人がいない場合は、「録音する、動画を撮る」などでもOK!

「おじぎ → 椅子の調整 → 演奏」のように本番と同じ流れでやることが大事!

本番と同じ「服装」「靴」「髪型」で演奏する

本番と同じ「服装」「靴」「髪型」で演奏する
  • 弾くときに袖が邪魔になる
  • 髪の毛で視界がさえぎられる
  • 靴のせいでペダルがうまく踏めない

そんな状態では、実力が出せません。

  • 服装
  • 髪型

を本番と同じにして弾いてみて、弾きにくくないか確認してくださいね。

1つ前にお伝えした「誰かに聴いてもらう」のときに、本番と同じ「服装」「靴」「髪型」で演奏するのもおすすめ。

なるべく、本番に近い状態を経験しておくといいですよ!

暗譜を確実にする

暗譜を確実にする
舞台上で暗譜がとんでしまった!

それだけは、避けたいですよね。

暗譜に不安があると、緊張も大きくなります。

子どもの頃は、特に対策をしなくても「暗譜できてた!」ということもあるかもしれませんが、大人はそうはいきません。

暗譜を確実にする方法は、なぜ暗譜は飛ぶのか?【暗譜を確実にする5つのコツをヤマハ講師が伝授】にくわしく書いています。

余裕を持って弾けるまで練習する

余裕を持って弾けるまで練習する

悪い緊張をしないための練習法、最後は

余裕を持って弾けるまで練習する

です。

当たり前のことですが、とても大事なこと!

緊張を悪化させる一番の原因は、準備不足からくる不安です。

まだ弾けない部分がある。止まっちゃったらどうしよう…。

そんなことを考えていると、緊張はどんどんふくらんでいきます。

  • よく間違える
  • 指がころんでしまう

など不安な部分は、なるべく早くなくしておきましょう。

ピアノの先生
ピアノの先生
「やるべきことはやった」という自信は、緊張をやわらげるのに、とても役に立ちますよ♪

メンタルをととのえる7つの方法

つづいて、「悪い緊張」をしないための

メンタルをととのえる方法

をお伝えします。

方法は次の7つ。

  1. 頭の中でリハーサルをする
  2. ポジティブにとらえる
  3. 身体をほぐす
  4. 心を落ち着かせるための「きっかけ」を持つ
  5. 緊張に対する身体の症状への対策
  6. 表現に集中する
  7. 「今」に集中する

頭の中でリハーサルをする

舞台袖で出番を待っている →
ピアノの前まで進みおじぎをする →
椅子の高さ調整をする →
椅子に座る →
演奏をする →
演奏が終わり舞台袖に戻る

という流れを頭の中で、イメージしましょう。

上級者は、

  • 音(聴覚)
  • 鍵盤(視覚)
  • 鍵盤に触れている感覚(触覚)
  • 指の動き

など、細かくイメージできると◎!

ピアノを弾かずに指の動きをイメージするのは難しいですが、暗譜も確実になります。

これをやるときは、気持ちが前向きになっているときがおすすめ。

なぜなら、落ち込んでる精神状態では、前向きなイメージができないからです。

ポジティブにとらえる

失敗したらどうしよう…。

出番が近づくと、つい不安な気持ちが出てきますよね。

でも、マイナスなことを考えると、緊張はもっと大きくなります。

ミスしたらどうしよう

ではなく、

この曲のこの部分が好き!聴いてもらいたい!届けたい!

という気持ちを持ちましょう。

また、ドキドキしてきたら

演奏に集中するために身体が準備をしてるんだ。

と、とらえましょう。

ピアノの先生
ピアノの先生
適度な緊張は、集中力を高めます。ドキドキはそのサインだと考えましょう!

身体をほぐす

緊張すると、肩や腕に力が入り、身体が固くなってしまうことがあります。

  • 肩をまわす
  • 腕や手のマッサージをする
  • 軽くストレッチをする
  • 深呼吸をする

など、本番前に、身体をほぐしておきましょう。

心を落ち着かせるための「きっかけ」を持つ

子供のころ、手のひらに「人」という字を3回書いて飲み込むというおまじないをしたことがありませんか?

ピアノの先生
ピアノの先生
私は、よくそのおまじないをしていて、やると不思議と心が落ち着いたんです。

スポーツ選手なら

スパイクは必ず右足から履く

とか、

芸人さんなら

収録のときは、赤いパンツをはく

など、自分なりの「おまじない」や「ゲン担ぎ」をやってる方も多いと思います。

「これをやっておけば大丈夫!」という自分なりのおまじないを持っておくと、それが心を落ち着かせるきっかけになりますよ。

緊張に対する身体の症状への対策

私は、緊張すると手が冷たくなってしまいます。
だから、演奏をするときは、ホッカイロを持って行っています。

緊張すると、手が汗ばむという方もいると思います。
そういった方は、ハンカチを持っていくといいですよ。

ハンカチは舞台上に持っていってOK!
弾く前に、鍵盤や手をさっとふいて、写真の部分に置いておくと客席からも見えません。

ハンカチ
ピアノの先生
ピアノの先生
緊張したときに出る症状への対策を考えておくと安心ですよね。

表現に集中する

間違えないで弾かなきゃ。

と思っていると緊張が大きくなります。

少しくらいミスがあっても音楽が流れていれば、気にならないものです。

発表会では、「間違えないで弾くこと」ではなく、「表現に集中」しましょう。

  • ピアノから出てくる音色をよく聴く
  • 聴いている人に、音色、表現を伝えようという気持ちで弾く

ことに意識を向けてください。

ピアノの先生
ピアノの先生
「音色や表現」に集中する方が、「間違えないで弾こう」と思うより、心が落ち着きますよ。

「今」に集中する

発表会で演奏しながら、

もうすぐで難しいところがくる!弾けるかな?

なんて構えていると、だいたい弾けないものです(*_*)

また、

さっきのところ、間違えちゃった…。

などミスを引きずっているとと、その後もミスしやすくなります。

先のことを心配したり、ミスを引きずったりしないで、「今」ピアノから出てくる音に集中しましょう。

まとめ

緊張の予防法を、

  • 悪い緊張といい緊張
  • 悪い緊張をしないための6つの練習法
  • メンタルをととのえる7つの方法

にわけてお伝えしました。

あらかじめ緊張を予防しておくと、過度な緊張をしなくてすみます。

適度な緊張は集中力が高まり、いい演奏ができることも多いですよ。

せっかくの発表会、「出てよかった!」と思える発表会になりますように。