電子ピアノの選び方(子供向け)

電子ピアノで差がつく!子供の演奏力が育つ電子ピアノの選び方とは?

演奏力が育つ電子ピアノ

どんな電子ピアノで練習するかによって、将来のお子さまの演奏力に大きな差が出ます。

私はヤマハ音楽教室で講師をしているのですが、

ピアノの先生
ピアノの先生
練習している電子ピアノが違っていたら、もっと演奏力が伸びたはずなのに…。

という生徒を何人も見てきました。

とはいえ、

お母さん
お母さん
  • 電子ピアノは、たくさんありすぎてどうやって選んだらいいのかわからない!
  • お店に行くたびに違うメーカーの電子ピアノをすすめられる… 
  • そもそも、なんで、電子ピアノによって子供の演奏力に差がつくの!?

という疑問も、あるかと思います。

そこで今回は、ヤマハ講師が

ピアノの先生
ピアノの先生
子供のための電子ピアノを選ぶときに必ずおさえたいポイントをお伝えします。

具体的には…

  1. 子供のための電子ピアノを選ぶときに必ずおさえたいポイント
  2. 子供のための電子ピアノに必要な機能
  3. おすすめの子供のための電子ピアノ

今回は、

「子供の演奏力をのばすこと」にポイントをしぼっているので、チェックする項目は多くありません!

ピアノの先生
ピアノの先生
忙しいママも、お子さまの演奏力のために、ぜひこのポイントだけは、チェックしてくださいね。

子供のための電子ピアノを選ぶときに必ずチェックしたいポイント

子供のための電子ピアノを選ぶときに必ずチェックしたいポイント
まずは、子供のための電子ピアノを選ぶときに必ずチェックしたいポイントをお伝えします。

このポイントをチェックしていなければ、いずれ、演奏力が伸び悩むときが来てしまいます。

ポイントは、3つ!

  1. 鍵盤の重さ(グランドピアノに近いタッチ)
  2. 表現力
  3. 連打性

それでは、1つずつ、詳しく見ていきますよ。

鍵盤の重さ

ピアノ教室では、グランドピアノを使うことがほとんどなのですが、私の生徒の中には、

子供
子供
教室のピアノは重くて弾きにくい!

と言う生徒がいます。

理由は…。

家の電子ピアノの鍵盤が、グランドピアノに比べて軽いからです。

ピアノの先生
ピアノの先生
電子ピアノの鍵盤の重さは、機種によって違うんです。

家の電子ピアノの鍵盤と、グランドピアノの鍵盤のギャップが大きいと

子供
子供
家でたくさん練習してるのに、レッスンではうまく弾けない…。

ということになりかねません(*_*)

それから、

ピアノの先生
ピアノの先生
軽い鍵盤で練習をしていると指の力もつきにくいので、上達が遅れてしまいます。

表現力

ピアノの先生
ピアノの先生
どんなに弾き方を変えても音色が変わらない電子ピアノでは、子供の演奏表現力は育ちません。
お母さん
お母さん
表現力っていわれても、わかるようなわからないような…。

たとえば、歌手の方で、聴いていて、思わず引き込まれるような、感情が伝わってくる歌手っていませんか?

ピアノの先生
ピアノの先生
そんな歌手は、表現力が豊かなんだと思います。
歌手は歌声」で表現しますが、ピアノの場合は「音色」で表現します。

グランドピアノは、同じ「ド」の音でも、弾き方によって、音色がさまざまに変化します。

ピアノの先生
ピアノの先生
グランドピアノの中を見たことがありますか?

グランドピアノの中には、弦があって、鍵盤とつながったハンマーが、弦をたたいて音がなるんです。

弾いた瞬間に、弦が振動して音が鳴る、「生」の音で、弾くたびに音色は変化します。

一方、

電子ピアノの音は、グランドピアノの音を録音して作っています。

あらかじめ録音した音が、スピーカーから鳴る仕組みになっているんです。

つまり、電子ピアノでは、どんなに弾き方を変えても、録音されていない音は出てきません。

複雑に変化するピアノの音色に耳をかたむけて弾くことで、子供の演奏表現力は育つんです。

ピアノの先生
ピアノの先生
子供の演奏表現力をのばすためには、音色が豊かな電子ピアノを選ぶことが大切です。

たとえば、同じ「ド」の音を10回弾くとします。

グランドピアノの場合は、10回とも、音色が変わります。

文字で書くと変な感じですが、下のようになります。

ド1、ド2、ド3、ド4、ド5、ド6、ド7、ド8、ド9、ド10

電子ピアノの音は、グランドピアノの音を録音して作りますが、無限に変わるグランドピアノの音色を全部は録音できないので、何通りか録音します。

たとえば、「ド1、ド4、ド7、ド10」を録音した場合、その電子ピアノからは、10通りの弾き方をしても、4通りの音色しか出ません。

連打性

「連打性」とは、細かい音符を弾いたり、同じ音を連続で速く弾くときに、どれだけ電子ピアノが反応できるかということ。

小学校中学年〜高学年にもなると、

  • エリーゼのために
  • 子犬のワルツ

など、速い音符を弾くようになります。

グランドピアノは、1秒間に何回、同じ音を続けて弾くことができると思いますか?

1秒間に約14回です。

電子ピアノはというと、機種によって違うんです。

指の速い動きに反応できずに、音がポツポツと、とんでしまう電子ピアノもあります。

ピアノを習い始めたころは、あまり関係がないんですが、上達するにつれて、「連打性」のよくない電子ピアノでは、

ちゃんと弾いてるのに音が鳴らない!!

という弾きにくさを感じるようになります…

子供のための電子ピアノに必要な機能

子供のための電子ピアノに必要な機能
子供の電子ピアノを選ぶときに、チェックするべきポイントは、

  1. 鍵盤の重さ
  2. 表現力
  3. 連打性

の3つでした。

ここでは、その3つのポイントを左右する電子ピアノの機能を、お伝えしますね。

3つのポイントを左右する
電子ピアノの機能
鍵盤の重さ(グランドピアノに近いタッチ) 鍵盤の素材
表現力 センサーの精度と数
スピーカーの数
音源
連打性 センサーの精度と数
鍵盤の素材

1つずつ、詳しく見ていきましょう。

鍵盤の重さ(グランドピアノに近いタッチ)→「鍵盤の素材」

鍵盤の重さを左右するのは、鍵盤の素材です。

電子ピアノの鍵盤の素材は、次の2種類に分けられます。

  1. 樹脂鍵盤
  2. 木製鍵盤

2つのうち、グランドピアノに近い鍵盤タッチなのは、木製鍵盤です。

お母さん
お母さん
どうして、木製鍵盤の方がグランドピアノの鍵盤タッチに近いの?
ピアノの先生
ピアノの先生
鍵盤の端から支点までの距離が関係しています。
お母さん
お母さん
支点!?どういうこと…?
ピアノの先生
ピアノの先生
シーソーを思い浮かべてもらうと、わかりやすいと思います。
シーソーは、支点に近いところほど、動かしにくいですよね。

ピアノの鍵盤も同じで、支点に近いほど、弾きにくさを感じます。

鍵盤の端から支点までの距離を長くすることで、鍵盤の奥でも、深く沈むため、弾きやすくなるんです。

木製鍵盤は、樹脂鍵盤より、支点までの距離が長いんです。

お母さん
お母さん
樹脂鍵盤は、支点までの距離を長くできないの?
ピアノの先生
ピアノの先生
樹脂鍵盤は、衝撃に弱く割れやすいので、中身が空洞なんです。

空洞なので、支点までの距離を長くしてしまうと、グラグラと不安定になるので、長くすることができません。

木製鍵盤は、中身のつまった1本の木の棒なので、安定感があり、支点までの距離を長くすることができます。

表現力→「音源」「センサーの精度と数」「スピーカーの数」

表現力を左右する機能は、

  1. 音源
  2. センサーの精度と数
  3. スピーカーの数

3つです。

では、1つずつ、見ていきましょう。

音源

電子ピアノの音源は次の2種類に分けられます。

  1. サンプリング音源
  2. モデリング音源

1つずつ、どんな音源なのか詳しく見ていきますね。

サンプリング音源とは?

グランドピアノの88鍵の鍵盤を、1鍵ずつ録音して作った音源。

弾き方によって変わるグランドピアノの音色を、細かく録音することで、豊かな音色が出せるようになります。

お母さん
お母さん
より細かく録音しているのは、どんな電子ピアノですか?
ピアノの先生
ピアノの先生
ヤマハ→クラビノーバシリーズ
カワイ→HI-XL音源搭載の機種
が、音色を細かくサンプリングしている機種になります
モデリング音源とは?

弾き方によって変わるグランドピアノの音色を、デジタル技術により、シュミレーションして作り出す音源。

あらかじめ録音した音を出す「サンプリング音源」とは違って、弾いた瞬間に音をシュミレーションして作り出すので、豊かな音色の変化が可能です。

ピアノの先生
ピアノの先生
「サンプリング音源」の場合は、どれだけ弾き方を変えても、録音されていない音は出ません。

つまり、音色の変化には、限りがあるんです。

一方、

「モデリング音源」は、その場で音を作り出すので、音色の変化に、限りがないということになります。

お母さん
お母さん
ということは、モデリング音源の電子ピアノを選ぶ方がいいってこと?
ピアノの先生
ピアノの先生
たしかにモデリング音源は、音色の変化が豊かです。

でも、電子ピアノを選ぶときは、音源以外の要素も、総合的に判断して選ぶことが大切です。

センサーの精度と数

グランドピアノは、弾き方によってさまざまに音色が変化します。

鍵盤は、弦をたたくハンマーとつながっているので、指先の微妙な力加減が、直接、音に反映します。

電子ピアノの場合はというと、

弾き方の微妙な違いを、どれだけキャッチできるかは、センサーの精度と数が関係します。

センサーは3つ、もしくは高精度のセンサーが2つある機種がおすすめ。

スピーカーの数

グランドピアノは、楽器全体から音が鳴りますが、電子ピアノはスピーカーのある場所からしか音が鳴りません。

スピーカーの数が多いほど、グランドピアノのように、音が立体的に聞こえ、音色も豊かです。

スピーカーの数は、4つ以上の機種がおすすめ。

連打性→「センサーの精度と数」「鍵盤の素材」

連打性を左右する電子ピアノの機能は、

  • センサーの精度と数
  • 鍵盤の素材

です。

センサーの精度と数

「連打」とは、同じ音を続けて速く弾くことです。

センサーの精度がよくなければ、速い指の動きに反応できなくて、音がプツプツと切れてしまいます。

「弾いているのに音が鳴らない」というストレスに…(*_*)

鍵盤の素材

樹脂鍵盤と木製鍵盤、連打性が高いのは、どちらだと思いますか?

答えは、木製鍵盤。

理由は、樹脂鍵盤は、中身が空洞になのに対して、木製鍵盤は、一本の木の棒で中身がつまっているから。

中身がつまっている木製鍵盤の方が、安定していて、鍵盤を押したあと、横ぶれしないでまっすぐ元の位置に戻ります。

それから、樹脂鍵盤に比べると、重さがあるため元の位置に戻るのも速く、連打がしやすいんです。

その他のチェックしたい機能

子供の電子ピアノを選ぶときに、必ずチェックしたいのは、

  1. 鍵盤の重さ
  2. 表現力
  3. 連打性

3つを左右する機能です。

ここでは、その他の「どんな機能なんだろう?」と気になる機能をご紹介します。

エスケープメント

「エスケープメント」とは、グランドピアノの鍵盤にあるひっかかりのことです。

グランドピアノは、鍵盤をゆっくり押すと、下がる途中でわずかなひっかかりがあります。

このひっかかり部分を使って弾くと、鍵盤の底までおさえなくてもいいので、速いトリルや連打が弾きやすくなります。

電子ピアノにも、このグランドピアノの「エスケープメント」を再現した機種があります。

エスケープメントを再現した機能の名称は、メーカーによって違います。

ヤマハ エスケープメント
ローランド
カワイ レットオフフィール
鍵盤の表面の加工

ピアノを弾いていると手に汗をかいて、鍵盤の上で指がすべりやすくなってしまいます。

そのため、高級なグランドピアノの鍵盤には、吸水性があり手ざわりのよい「象牙」が使われているんです。

ピアノの先生
ピアノの先生
電子ピアノでも、鍵盤表面に「象牙」のように吸水性があって手ざわりのよい加工をしてある機種があります。

メーカーによってその機能の名称が違います。

ローランド アイボリーフィール
カワイ アイボリータッチ
ヤマハ 象牙調、黒壇調仕上げ鍵盤

同時発音数とは、同時に出せる音の数のこと。

アコースティックピアノは、ペダルを使うと無限に音を重ねていくことができますが、電子ピアノは、機種によって重ねられる音の数が、違います。

同時発音数が16音だと、17音目を弾いたときに最初に弾いた音が突然消えてしまい、響きが変わってしまいます。

同時発音数が64音以上の機種を選べば、演奏上問題ありません。

ただ、子供の演奏表現力を育てるためには、より豊かな響きで練習することをおすすめします。

同時発音数は、256音を目安にするといいですよ。

おすすめの子供のための電子ピアノ

おすすめの子供のための電子ピアノ
子供の演奏力をのばすためにチェックしたい電子ピアノの機能をお伝えしてきました。

とはいえ、

ピアノの先生
ピアノの先生
電子ピアノは、メーカーも機種もたくさんありすぎて、1つ1つの機能を調べるのは大変ですよね…。

そこで、現役ヤマハ講師が

  • 鍵盤の素材
  • 音源
  • センサーの精度と数
  • スピーカーの数

の全てをチェックした上で、おすすめできると思った電子ピアノをご紹介します。

総合的なバランスの良さで選ぶならコレ!「ヤマハ CLP-645」

「鍵盤」も「音」も質が高く、総合的なバランスが、いい電子ピアノ。

また、連打性にすぐれていて、速いトリルや連打もとても弾きやすい機種ですよ。

鍵盤で選ぶならコレ!「カワイ CA58」

「グランドピアノに近い鍵盤タッチを持つモデルを選ぶことがピアノ上達の早道になる」というのがカワイの考え方。

「CA58」の鍵盤は、グランドピアノと同じシーソー式の構造になっています。

鍵盤の端から支点までの距離が、グランドピアノと同じ長さなので、鍵盤の重さや沈む深さが、グランドピアノにとても近いタッチになっています。

表現力で選ぶならコレ!「ローランド HP704」

モデリング音源の電子ピアノは、現在ローランドにしかありません。

モデリング音源は、グランドピアノのように、弾くたびに音色が変わります。

「表現力」をのばしたい方に、一番おすすめの電子ピアノ。

鍵盤タッチにとことんこだわる方はコレ!「カシオ GP-310」

「GP-310」は、

  • 鍵盤はグランドピアノ
  • 音は電子ピアノ

という電子ピアノなんです。

グランドピアノは、鍵盤を押すと、鍵盤とつながったハンマーが、てこの原理で持ち上がります。

その仕組みをそのまま搭載しているのがカシオの「GP-310」です。

グランドピアノの鍵盤の仕組みと力学的に同じものを搭載しているので、限りなくグランドピアノに近い鍵盤タッチになっています。

そのタッチ感は、音大生が弾いても違和感を感じないほど。

グランドピアノの鍵盤の仕組みを搭載した電子ピアノは、ヤマハやカワイにもあるんですが、40万〜160万前後と、とても高価(*_*)

それに対して、カシオの「GP-310」の市場価格は、308.000円(2020.1現在の楽天市場価格)です。

まとめ

今回は、子供のための電子ピアノの選び方についてお伝えしました。

子供の電子ピアノを選ぶときに必ずおさえたいポイントは、

  1. 鍵盤の重さ(グランドピアノに近いタッチ)
  2. 表現力
  3. 連打性

です。

たった3つですが、子供の演奏力をのばすために、とても大切なポイントです。

この3つのポイントを左右する電子ピアノの機能は、

  1. 鍵盤の素材
  2. 音源
  3. センサーの精度と数
  4. スピーカーの数

です。

お子さまのための電子ピアノを選ぶときは、今回、お伝えしたポイントをチェックしてもらえれば、演奏力をのばして、長く使い続けることができますよ。

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