私はヤマハ音楽教室でピアノ講師をしています。
という方におすすめなのが、卓上タイプの電子ピアノ。
卓上タイプの電子ピアノは、
- テーブルなどに置いて練習ができる
- 価格が安いモデルが多い
のがメリット。
しかし、選ぶときには、
注意すべきポイント
もあります。
そこで今回は、
- 卓上電子ピアノの選び方
- おすすめの卓上電子ピアノ7選
- 卓上電子ピアノを購入後の注意点
の順番で解説していきます。
卓上電子ピアノの選び方
卓上電子ピアノを選ぶときに、注意すべきポイントは次の3つ。
- スピーカーの位置
- ハーフペダル
- さまざまな機能
1つずつ、くわしく見ていきましょう。
スピーカーの位置
卓上タイプの電子ピアノを選ぶときには、スピーカーの位置を確認しましょう。
もし、スピーカーが本体下にあるモデルを選ぶなら、専用スタンドも一緒に購入するのがおすすめ。
なぜなら、テーブルなどの上に置くと、スピーカーがふさがれてしまい、聴こえ方が変わることもあるから。
ハーフペダル
卓上タイプの電子ピアノには、「ペダル」が付属しています。
しかし、そのペダルには、「オンorオフ」の機能しかなく、「ハーフペダル」はできないことがほとんど。
ペダルを踏むと、音が伸びるのですが、「音の伸び具合を調節できる」機能がハーフペダルです。
なめらかなペダル表現をするためにも「ハーフペダル」は大事。
付属しているペダルがハーフペダル対応
もしくは、
別売りのペダルを購入すれば、ハーフペダルができるようになる
モデルを選びましょう。
さまざまな機能
という方も多いと思います。
でも、卓上タイプの電子ピアノには、便利で楽しい機能がたくさん!
ピアノの練習を楽しむためにも、「どんな機能があるのか」チェックをしてみてはいかがでしょうか?
たとえば、スマホと電子ピアノを接続することで、
スマホ内の曲を電子ピアノのスピーカーで聴ける
というモデルもあります。
また、アプリを使って
- スマホを電子ピアノのリモコンにする
- 内蔵曲の譜面をスマホやタブレットで表示する
- 日々の練習の録音、記録
などができるようになるモデルもありますよ。
おすすめの卓上電子ピアノ7選
私がおすすめする卓上電子ピアノは、次の7モデル!
- カワイ「ES120」
- カシオ「PX–S1100」
- ローランド「FP–10」
- ローランド「FP–30X」
- ヤマハ「P-225」
- ヤマハ「P-145」
- コルグ「B2」
1つずつ、くわしく見ていきましょう。
カワイ「ES120」
カワイ「ES120」の特徴のひとつが、鍵盤に自然な重みがあり、タッチがグランドピアノに近いこと。
連打やトリルも弾きやすく、
という方に、ぴったりのモデルです。
また、カワイのコンサートグランド「SK–EX」の88鍵すべてをていねいにサンプリングした音源は、表現力がとても豊か!
さらに、高性能なスピーカーが本体上部にあるため、グランドピアノに近い、音に包み込まれるような響きで演奏ができますよ。
また、
- Bluetoothオーディオ機能
- アプリ
など、機能が充実しているのも嬉しい特徴!
- Bluetoothオーディオ機能…スマホ内の曲をワイヤレスで「ES120」のスピーカーで聴ける
- アプリ…スマホを「ES120」のリモコンとして使い、音色の選択や録音などが簡単にできる
「本格的な演奏をしたい方」「趣味としてピアノを楽しみたい方」どちらの方にもおすすめのモデルですよ!
「ES120」について、くわしくはES120をヤマハ講師が弾いた感想 | 鍵盤タッチや機能を徹底レビュー!に書いています。
カシオ「PX–S1100」
- コンパクトさで選びたい
- 機能性で選びたい
どちらの方にもおすすめなのが、カシオのPX–S1100。
奥行は233mmと世界最小。(ハンマーアクション付き88鍵盤・スピーカー内蔵電子ピアノの奥行きサイズにおいて)
また、機能が充実しているのも嬉しい特徴!
たとえば…
- スマホやタブレットとBluetooth接続
- USBへのオーディオ録音が可能
スマホとのBluetooth接続によって、かんたんにスマホ内の曲を「PX–S1100」のスピーカーで再生可能!
また、演奏をUSBに録音して、PCなどで保存、再生ができるのも嬉しいですよね。
さらに、無料アプリをダウンロードすれば、
- スマホを「PX–S1100」のリモコンとして使う
- 内蔵曲の譜面表示
- 内蔵曲や作曲家の解説を見る
などの機能が使えるようになります!
- 電池駆動が可能
- 専用ケースあり(別売り)
と、持ち運んで使いたい方にもおすすめですよ!
ローランド「FP–10」
鍵盤のレビュー評価の高い、ローランドFP–10。
「FP–10」の鍵盤には、次のような機能があります。
- 象牙調(滑りにくい加工)
- エスケープメント
グランドピアノの鍵盤は、そっと押し込んでいく途中で、ひっかかりのようなわずかな手ごたえがあります。
それを電子ピアノで再現しています。
また、鍵盤センサーの精度が高いため、表現も豊か!
- 鍵盤タッチ
- 音色
- 表現力
で選びたい方におすすめですよ!
ただし、「FP–10」には、録音機能がついていません。
ひとつ上のモデル「FP–30X」であれば、録音機能もついていますよ!
ローランド「FP–30X」
- 鍵盤
- 音源
は、上でお伝えしたローランド「FP–10」と同じ。
違いは、
- 音色数
- 録音機能
- Bluetoothオーディオ機能
などです。
「FP–30X」は、Bluetoothオーディオ機能が使えるため、
スマホ内の曲を「FP–30X」のスピーカーで再生する
ということが、かんたんにできますよ。
また、無料アプリ「Roland Piano App」によって
- 伴奏機能
- 1週間で1曲マスターできる練習メニューの表示
- 内蔵曲の譜面表示
など、独学で学ぶ方にも嬉しい機能が使えるようになります。
「FP–10」と「FP–30X」の主な違い | ||
FP–10 | FP–30X | |
最大同時発音数 | 96音 | 256音 |
音色数 | 15音色 | 56音色 |
録音機能 | × | ○ |
Bluetoothオーディオ | × | ○ |
使えるアプリ | Piano Partner2 | Roland Piano Appなど |
ヤマハ「P-225」
新開発の「GHC鍵盤」を搭載したモデル。
鍵盤が軽量化されたため、本体もコンパクトになりました。
低音部では重く、高音部では軽く感じるというアコースティックピアノのような演奏感は、従来モデルから変わりません。
また、音源もグレードアップ!
ヤマハの最高峰グランドピアノ「CFX」からサンプリングした音源を搭載しています。
さらに、ピアノの共鳴音を再現する「バーチャルレゾナンスモデリングライト」も追加されていて、アコースティックピアノのような豊かな響きで演奏ができますよ。
Bluetoothオーディオ機能も追加され、前モデル「P–125a」に比べると、
- 鍵盤
- 音
- 機能
が、一気にグレードアップしました。
ヤマハ「P-145」
ヤマハで最安値の電子ピアノが、P-145。
- 高さ129mm
- 奥行268mm
- 重さ11.1kg
とコンパクト&軽量のため、持ち運びをしたい方にもおすすめです。
ヤマハ「P-225」と比べると
- 録音機能なし
- Bluetoothオーディオ機能なし
- カラーはブラックのみ(「P-225」はブラックとホワイト)
など、機能は少ないので、
という方におすすめです。
コルグ「B2」
本体のみなら、3〜4万円台で購入できる低価格が魅力の、コルグB2。
また、オンラインピアノレッスン「Skoove」の3ヶ月トライアルが無料でついてくるため、
という方にもおすすめですよ。
卓上電子ピアノを購入後の注意点
卓上電子ピアノを購入した場合、次の2つに注意してください。
- 練習するときの置き場所
- 使わないときの保管方法
1つずつ、くわしく見ていきましょう。
練習するときの置き場所
卓上電子ピアノは、テーブルなどに置いて練習できるのがメリットですよね。
しかし、置き場所には、注意が必要です。
なぜなら、ピアノを弾くときは「姿勢」がとても大事だから。
ピアノを置く場所が、高すぎたり、低すぎたりすると
- 余計な力が入り、疲れやすくなる
- うまく弾けない
などの悩みにつながります。
鍵盤に手を置いたときに、ひじの高さが鍵盤とほぼ同じになる
ぐらいに調整できると、弾きやすいですよ。
という方は、専用スタンドを一緒に購入することをおすすめします。
使わないときの保管方法
据え置き型の電子ピアノの場合、フタがついていますよね。
でも、卓上電子ピアノにはフタがありません。
フタがないことのデメリットは…
鍵盤と鍵盤の隙間にホコリが入り、故障の原因となることがある
見た目をきれいに保つためにも、卓上電子ピアノを購入する場合は、カバーを用意するといいですよ。
下のように、すっぽり鍵盤をつつめるカバーがおすすめです。