私はヤマハ音楽教室でピアノ講師をしています。
でも、何から始めたらいいのかわからない!
という方も多いですよね。
そこで今回は、独学ピアノの始め方について
- 独学でもピアノは弾けるようになるのか
- 何から始める?5つの練習ステップ
- はじめに準備するもの
- 独学ピアノを挫折してしまう2つの原因
の順番で、解説していきます。
独学でもピアノは弾けるようになるのか
と不安に思う方も多いですよね。
結論からお伝えすると、独学でも大丈夫!
なぜなら、
- 独学用ピアノ教本
- ピアノ練習アプリ
など、独学をサポートしてくれるものが、たくさんあるから。
それらを使えば、未経験の方でも練習方法に迷うことはありません。
- 自分のペースで気楽に学べる
- 費用が少なくすむ
など、独学にはメリットもたくさん!
ただ、独学でピアノを続けていると
- 練習しても、どうしても弾けない曲がある
- 正しい姿勢やフォームで弾けているか不安
などの悩みが出てくることもあります。
そんなときは、単発で受けられるオンラインピアノレッスンもたくさんありますよ。
- 1回きりでもOK!
- 自宅から出なくていい
ため、気軽にピアノレッスンを受けられますよね。
ピアノは、誰でも始めることができる楽器です。
まずは独学で始めてみましょう!
独学ピアノは何から始める?5つの練習ステップ
ピアノの独学は、次の5つの練習ステップで進めると効率がいいですよ!
- 正しい姿勢、手のフォームを知る
- 指番号を覚える
- 鍵盤の位置を覚える
- 楽譜の基本を学ぶ
- かんたんな曲から練習を始める
1つずつ、見ていきましょう。
正しい姿勢、手のフォームを知る
ピアノを弾くときは「姿勢」や「手のフォーム」がとても大切!
「姿勢」や「フォーム」が正しくないと、うまく弾けないだけでなく、身体に負担がかかってしまいます。
また、癖がついてしまうと、なかなか直せないため、はじめに必ず確認しましょう。
- 背中は、丸めたり反りすぎないように
- 椅子には、あまり深く腰かけない
- 足裏を床につける
ひじが白鍵の表面と同じ高さになるように
- シュークリームの上にフワッと手をのせるような丸い形
- 弾くときに指の第1関節がへこまないように
- 手首を下げない
正しい手のフォームがわからないときは、腕を身体の横に楽にぶら下げてみてください。
そのときの指が自然にカーブし、手首がほぼまっすぐの状態、それがピアノを弾くときの手の形です。
指番号を覚える
ピアノ曲を弾くときは「どのような指使いで弾くか」が大切。
指使いによって、弾きやすさが全く違ってきます。
ピアノの楽譜では、「どの指を使えばいいか」が指番号によって示されています。
特に初心者の楽譜は、指番号が細かく書かれていることも多いんです。
そのため、曲の練習に入る前に指番号を覚えましょう。
楽譜の基本を知る
つづいて、楽譜の基本について知りましょう。
楽譜を読めるようになるには時間がかかるため、ここでは
- ト音記号、ヘ音記号
- 拍子記号
- 音符や休符の長さ
など、楽譜の基本を学べば大丈夫!
細かい「楽譜の決まり」は、実際に曲を練習しながら覚えていく方が楽しく進められますよ!
鍵盤の位置を覚える
次は、鍵盤の「ドレミファソラシド」の位置を覚えましょう。
「ドレミファソラシド」を弾こうとすると、指くぐりなどが必要になるため、まだ弾けなくても大丈夫!
まずは「真ん中のド」をすぐに探せて、そこから「ドレミファソラシド」と続くことを理解できればOKです。
鍵盤のほぼ真ん中にある「ド」のこと
かんたんな曲から練習を始める
ここまでお伝えしたこと以外にも、覚えることはまだまだありますが、はじめからたくさんの知識を詰め込む必要はありません。
曲を弾きながら、だんだんと覚えていく方が、ピアノは楽しく続けられますよ。
ということで、早速かんたんな曲から練習を始めていきましょう。
ちなみに、かんたんな曲の練習の前に、
- ウォーミングアップ
- 指のトレーニング
を取り入れると、よりスムーズですよ。
とはいえ、
かんたんな曲って、どんな曲?
と疑問に思いますよね。
そこで、おすすめなのが
- 独学用のピアノ教本
- ピアノ練習アプリ
です。
なぜなら、
- 「姿勢」や「指番号」などの基本
- ウォーミングアップ
- かんたんな曲の練習
と、段階的に学んでいくことができるため「練習方法」や「曲選び」に迷うことがないから。
次のパートでくわしくお伝えしますね。
はじめに準備するもの
これから独学でピアノを始めたい方が、まず用意しておきたいのが、次の3つ。
- 「ピアノ教本」または「ピアノ練習アプリ」
- 練習用のピアノ
- 練習時間
1つずつ、見ていきましょう。
「ピアノ教本」または「ピアノ練習アプリ」
ピアノ未経験の方は、基礎から学べる「教本」または「アプリ」を用意しましょう。
「教本」か「アプリ」があれば、
初心者でも弾ける曲って、どんな曲?
など迷うことなく、効率よく練習を進められますよ!
それぞれのメリットやデメリットは?
教本のメリットは、費用があまりかからないこと。
ただし、本やDVDを見ながら自分で進めていくため、間違いに気づきにくいというデメリットがあります。
アプリのメリットは、
弾いている音を感知し、間違えて弾いた場合、正しい鍵盤を教えてくれる
という機能があること。
また、
- 動画に沿ってレッスンを進めていくため、理解しやすい
- 楽譜が弾き放題
などもメリットです。
一方、デメリットは、教本に比べると、費用がかかること。
- ピアノ教本…1,500円〜3,000円程度(1冊あたり)
- ピアノ練習アプリ…1,000円〜2,000円程度(1ヶ月あたり)
どちらがあなたに合っているか迷う場合は、
を参考にしてください。
練習用のピアノ
もし、まだ持っていなければ、ピアノを用意しましょう。
と、聞かれることもありますが、問題ありません。
上達してくると、安い電子ピアノでは物足りなくなる日がくるかもしれませんが、はじめから高価なピアノを用意しなくても大丈夫!
ただし、キーボードはあまりおすすめできません。
なぜなら、
- ピアノより鍵盤数が少ないため、弾けない曲が出てくる
- 強弱がつかない、または、強弱表現の幅が狭い
から。
安くても大丈夫ですが、ピアノ曲を弾くなら、
- 電子ピアノ
- アコースティックピアノ
のどちらかを選びましょう。
電子ピアノは、どうやって選べばいいの?
などの疑問については、電子ピアノのおすすめ10選【ピアノの先生が人気モデル&選び方を解説】でくわしくお伝えしています。
安い電子ピアノの選び方については、安い電子ピアノおすすめ8選と4つの注意点をヤマハ講師が解説!をどうぞ。
練習時間
ピアノは、練習をしなければ弾けるようにはなりません。
できれば、短い時間でもいいので毎日練習するのがおすすめ!
なぜなら、練習を気分に任せていると、どんどんと練習から遠ざかってしまい、挫折する原因にもなってしまうから。
ピアノを始めたばかりの頃は、練習も楽しいですよね。
でも、長く続けていると、なかなか弾けなくてイライラすることもあるし、疲れてくることもあります。
そんなとき、
とお休みすると、ズルズルと練習しない日が増えていき、そのままピアノから遠ざかってしまうというのは、よくあることなんです。
それを避けるためにも、
毎日、少しでもピアノを弾く
など「自分なりの練習ルール」を決めておくと、挫折しにくいですよ。
独学ピアノを挫折してしまう 2つの原因
独学でピアノを始めると、途中で挫折してしまう方もいます。
主な原因は、次の2つ。
- 自分に合っていない教本を選んでしまう
- 「弾けない」「わからない」が増え、練習から遠ざかってしまう
1つずつ、見ていきましょう。
自分に合っていない教本を選んでしまう
「ピアノ教本」は、とてもたくさんありますよね。
- 超初級
- 初心者向け
など書かれていたとしても、その難易度はさまざま!
自分に合っていないピアノ教本を選んでしまうと、理解できず楽しくありません。
特に、独学でピアノを始める方が最初に選ぶ1冊は、とても大切です。
未経験の方でも挫折しないピアノ教本やアプリは、独学用ピアノ教本おすすめ17選 | 未経験でも挫折しない選び方をヤマハ講師が解説でくわしくお伝えしています。
「弾けない」「わからない」が増え、練習から遠ざかってしまう
ピアノを続けて、曲のレベルも上がってくると
- 弾けない
- わからない
ということが増えてきます。
なかなか練習が進まないため、楽しくなくなってきてしまいます。
そして、練習から遠ざかり、ピアノをやめてしまうというのは、よくあることなんです。
それを防ぐためにも、なかなかできない曲があるときには、プロにアドバイスをもらいましょう!
ピアノの先生であれば、
- なぜ弾けないのか
- どんな練習をすれば弾けるようになるのか
が、すぐにわかります。
という方には、オンラインピアノ教室がおすすめ。
なぜなら、
- 家から出なくていいため、移動時間を節約できる
- 単発でレッスンを受けられる教室も多い
から。
オンラインピアノ教室については、オンラインピアノレッスンおすすめ8選と選び方をヤマハ講師が解説をどうぞ。
という方は、【個人のピアノ教室の探し方】4つのポイントとおすすめの検索サイトをどうぞ。
まとめ
独学ピアノの始め方について、お伝えしました。
5つの練習ステップは、
- 正しい姿勢、手のフォームを知る
- 指番号を覚える
- 鍵盤の位置を覚える
- 楽譜の基本を学ぶ
- かんたんな曲から練習を始める
でした。
これらのことは、
- 独学用ピアノ教本
- ピアノ練習アプリ
を使えば、順序立てて効率よく学ぶことができます。
そのあとの「独学ピアノの進め方」については、【独学ピアノの進め方】基礎を身につければ確実に上達する!で解説しています。
また、以下の記事では、独学ピアノの練習でよくある悩みについて、解説しているので参考にしてくださいね。