私はヤマハ音楽教室でピアノ講師をしています。
- 独学ピアノは何から始めたらいいの?
- 独学ピアノの練習方法を知りたい!
- 片手ずつは弾けるのに、両手にすると弾けない
- 指が思うように動かない
- 楽譜が読めない
など、独学ピアノで「よくある悩み」について、ヤマハ講師が解説していきます。
今回、解説するお悩みは次の8つ!
- 独学ピアノは何から始めたらいいのか
- 独学ピアノにおすすめの教本
- 独学ピアノの進め方
- ピアノ練習で気をつけるポイントとは
- 片手ずつは弾けるのに両手にすると弾けない
- 指が思うように動かない
- 楽譜が読めない
- 中級の壁にぶつかっている
それでは、順番に見ていきましょう。
独学ピアノは何から始めたらいいのか
と悩む方も多いですよね。
楽譜の読み方も全然わからないけど、独学で始められるかな?
と不安になる方もいるかもしれませんが、はじめからいろいろなことを覚えなくても大丈夫!
まずは、かんたんな曲から練習をしていきましょう。
とはいえ、曲を弾く前に覚えておくべき基本が4つあります。
- 正しい姿勢、手のフォームを知る
- 指番号を覚える
- 鍵盤の位置を覚える
- 楽譜の基本を学ぶ
これらのことを学んでから、曲の練習に入ると効率がいいですよ!
くわしくは、独学ピアノは何から始める?5つの練習ステップと挫折の原因を解説に書いています。
独学ピアノにおすすめの教本
独学でピアノを始める場合、はじめにたくさんの知識を詰め込む必要はありません。
「姿勢」や「指番号」などの基本を学んだら、早速、かんたんな曲から練習を始めていきましょう。
とはいえ、ピアノ未経験だと
- 基本って、どうやって学べばいいの?
- かんたんな曲ってどんな曲?
と疑問に思いますよね。
そんな方におすすめのなのが、
- 独学用のピアノ教本
- ピアノ練習アプリ
です。
なぜなら、
- 基本からわかりやすく教えてくれる
- かんたんな曲から段階的に練習ができるよう組み立てられている
ため、未経験の方でも練習方法に迷うことがないから。
独学用のピアノ教本には、DVDがついていることが多く、お手本の演奏を見ながら進めていけますよ!
また、ピアノ練習アプリであれば、下の画像のように「楽譜とお手本演奏を同時に見れる」ため、未経験の方でもとてもわかりやすいですよ。
上の画像は、ピアノ練習アプリ「flowkey」のものです。
flowkeyには、
あなたが弾いた音を認識し、間違いがあれば正しい鍵盤を教えてくれる
という機能もあるため、ピアノレッスンを受けているかのように進めていくことができますよ。
flowkeyをチェック
「独学用のピアノ教本」や「ピアノ練習アプリ」については、以下の記事でくわしく解説しています。
独学用ピアノ教本おすすめ17選 | 未経験でも挫折しない選び方をヤマハ講師が解説
おすすめのピアノ練習アプリ | 独学に最適な6つのアプリをヤマハ講師が比較
独学ピアノの進め方
上のパートで、独学ピアノは
- 独学用ピアノ教本
- ピアノ練習アプリ
のどちらかを使って始めると、効率よく進められることをお伝えしました。
と疑問に思いますよね。
独学用教本で、基本を学んだあとは、
「好きな曲」と「基礎練習」
を併用して進めていくのがおすすめ!
それぞれのメリットは…
「好きな曲」→ モチベーションがアップする
「基礎練習」→ 効率よく上達できる
です。
ただし、「好きな曲」については、自分のレベルに合っていることが大切!
レベルが合っていないと、挫折する原因にもなってしまいます。
とはいえ、楽譜屋さんで、自分のレベルに合った楽譜を探すのは大変ですよね。
そんなときは、「ぷりんと楽譜」などの楽譜ダウンロードサイトがおすすめ!
- 曲名orアーティスト名
- レベル(入門、初級、中級、上級)
など、絞って検索できるため、簡単にあなたのレベルに合った楽譜を探すことができますよ。
>> ヤマハ「ぷりんと楽譜」
基礎練習におすすめの教本については【独学ピアノの進め方】基礎を身につければ確実に上達する!を参考にしてください。
ピアノ練習で気をつけるポイントとは
ピアノの練習を効率よく進めていくためには「気をつけるべきポイント」があります。
ポイントは、次の4つ。
- 姿勢、手のフォームに気をつける
- 少しずつ区切って譜読みをする
- 片手ずつ、ゆっくり練習をする
- 部分練習をする
1つずつ、見ていきましょう。
姿勢、手のフォームに気をつける
ピアノは「姿勢」や「手のフォーム」がとても大事。
「姿勢」や「手のフォーム」がくずれていると、余計な力が入るため、指が動きにくくなります。
- 背中は、丸めたり反りすぎないように
- 椅子には、あまり深く腰かけない
- 足裏を床につける
ひじが白鍵の表面と同じ高さになるように
- シュークリームの上にフワッと手をのせるような丸い形
- 弾くときに指の第1関節がへこまないように
- 手首を下げない
独学用の「ピアノ教本」や「ピアノ練習アプリ」にも解説があるため、必ず確認しましょう。
少しずつ区切って譜読みをする
譜読みに、時間がかかってしまう。
という方は、いきなりはじめから最後まで譜読みをするのではなく、少しずつ区切って練習をしていきましょう。
何回か練習をすれば、その部分が止まらずに弾けるようになる
ぐらいの範囲が目安です。
その方が、定着がはやいですよ!
片手ずつ、ゆっくり練習をする
というときは、
- 片手ずつ
- ゆっくり
練習しましょう。
逆に言うと、
- 両手のまま
- テンポを落とさない
で練習していては、何回やっても弾けるようにはなりません。
くわしい練習方法については、効率の良いピアノ練習法 | 練習量が同じでも上達スピードが変わる!をどうぞ。
部分練習をする
そんなふうにお悩みの方は、毎回、はじめから最後まで通して練習していませんか?
通し練習ばかりしていると
上手な部分はどんどん上手になるけど、弾けない部分はいつまで経っても弾けない
ということになってしまいます。
よく間違える部分や、止まってしまうところは、そこだけ取り出して練習しましょう。
そこだけ取り出して練習することを「部分練習」といいます。
部分練習は、
- 片手ずつ
- ゆっくり両手
など、時間をかけて、余裕を持って弾けるまで練習してください。
と思っていても、部分練習を続ければ、必ず弾けるようになります。
地道な練習ですが、一度にたくさんのことを頑張らないで
という気持ちでやってみてください。
片手ずつは弾けるのに両手にすると弾けない
というお悩みもよく聞きます。
人間の脳は、「どちらかの手に、もう片方の手がつられやすい」という仕組みになっているため、両手がむずかしく感じるのは、仕方がないこと。
でも、練習を続けていくと「手がつられる」ということは、なくなっていきますよ。
「片手ずつなら弾けるのに両手にすると弾けない」ときの練習法は、次の4つ。
- 右手を歌いながら、左手を弾く
- 右手を弾きながら、左手のリズムをたたく
- 同じタイミングで弾く音符同士を線でつなぐ
- 音符を置き換えて練習する
上の4つについて、くわしい練習法は、片手ずつなら弾けるのに両手にすると弾けないときの4つの練習法に書いています。
指が思うように動かない
そんな悩みも、多いですよね。
なぜ、指を動かしにくいかというと…
人の指は1本1本、独立して動くようにはできていないから
つまり、物をつかむときのように「まとめて動かす」のに向いていて、ピアノを弾くときのように「指をバラバラに動かす」というのは難しいんです。
でも、トレーニングによって、指の独立をうながし、指を動きやすくすることができますよ。
指を動かしやすくするために、効果があるトレーニング法は次の4つ!
- 5本の指をまんべんなく使った練習
- 保持音を使った練習
- スタッカート、リズム変奏などパターンを変えて練習
- 右手と左手でアーティキュレーション、強弱を変える
くわしいトレーニング法は、指の独立のためのトレーニング法 | ピアノで指が動かない理由をどうぞ。
楽譜が読めない
とお悩みの方も多いですよね。
楽譜を読めないのには、原因があります。
原因は、次の5つ。
- 音符の「高さ」や「長さ」がすぐにわからない
- 鍵盤ではなく楽譜を見て弾くことができない
- 「ト音記号」と「ヘ音記号」を同時に読むことができない
- 楽譜の少し先を見て弾くことができない
- 調号が頭に入っていない
「なぜ楽譜が読めないのか」その原因を知り、それに合わせて練習することで、楽譜は読めるようになっていきますよ。
くわしい練習法は、楽譜が読めない!その原因と練習法をヤマハ講師が解説に書いています。
中級の壁にぶつかっている
ピアノを始めたころは、楽しく曲を弾いていたけど…
壁にぶつかることが多くなったし、自分が思うような表現ができない。
とお悩みの方はいませんか?
初級の頃は、あまり苦労せずに曲が弾けていた。
でも、
「曲のレベルが上がってくるにつれて、思うように弾けなくなってきた」
という方に話を聞くと、
という場合も多いんです。
基礎練習を取り入れると、効率よく技術が身につくため、壁を乗り越えられることもありますよ!
初級〜中級までの方の基礎練習については、【独学ピアノの進め方】基礎を身につければ確実に上達する!に書いています。
中級〜の方の基礎練習は、独学ピアノの上達のコツは基礎練習にあり!おすすめの教材と練習法をどうぞ。
また、独学でどうしてもうまくいかない時は、ピアノレッスンを取り入れてみましょう。
ピアノの先生であれば、
- うまくいかない原因
- どのような練習をすれば、できるようになるか
などを、すぐに伝えることができますよ。
- ピアノ教室の探し方
- 選ぶポイント
については、【個人のピアノ教室の探し方】4つのポイントとおすすめの検索サイトでくわしく解説しています。
という方には、自宅で受けられるオンラインレッスンがおすすめ。
単発で1レッスンのみ受けられる教室もあるため、独学で進めながら、困ったときだけレッスンを受けるということも可能!
オンラインピアノレッスンについては、オンラインピアノレッスンおすすめ8選と選び方をヤマハ講師が解説にくわしく、書いています。